キサゲとは
長年のノウハウによる信頼と実績の技術「キサゲ作業」
キサゲ作業は、機械加工した平面や、旋盤で仕上げた軸受け内面をさらに精度の高い面に仕上げる為に、キサゲ(Scraper)という工具を使用し、
ごく少量ずつ削り取る精密加工方法の一つです。
まったくの手作業であり職人技の作業ですが、摺合せ定盤や工作機械のスベリ面等の仕上げには欠くことの出来ない作業であり、
仕上げ・組立て作業の中でも重要な作業になっています。
【キサゲ作業の工程】
STEP 1
キサゲ工具を動かし、加工物の高いところを部分的に削っていきます。
その後基準となる面と摺合せを施し、当たりを見ます。
STEP 2
摺合せの精度を表すのに、「ツボ当たり」又は「パーセント当たり」という言葉が使われます。
ツボ当りというのは、摺合せ面の単位面積(25.4㎜四方)に黒当たりがいくつあるかで、
その平面の精度を表す方法であり、当たりの数が多いほど精度が高くなります。
STEP 3
キサゲ作業は、加工物面の平面度を高めるだけではなく、「真直度・平行度・高さ・厚さ」を仕上げる時も行います。
STEP 4
キサゲ加工の作業技術は、今後ますます求められていく高い精度の工作機械、
検査装置を造る上で必要不可欠な技術です。